2011年9月16日
~ゴルフ カブリオレの新型モデルが約10年ぶりに復活~
フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社は2011年9月8日(木)、フォルクスワーゲン新型ゴルフ カブリオレの報道関係者向けの発表会を開催、10月1日(土)より全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーで販売を開始します。
走りのパフォーマンスと燃費効率
今回発売される4代目のゴルフ カブリオレは、最新世代(6世代目)のゴルフをベースとしており、最高出力160PS(118kW)を発揮する1.4LのTSIエンジンを搭載しています。フォルクスワーゲンのダウンサイジング戦略の中で生まれたこのエンジンには、低速域向けのスーパーチャージャーと、中高速域向けのターボチャージャーという、性格の異なる2つの過給機を装着し、1,500rpmという低い回転域から、240Nm(24.5kgm)のトルクを発揮します。
7速DSGとの組み合わせにより、10・15モード燃費は15.4km/Lを達成し、エコカー減税制度による自動車取得税と自動車重量税の50%減税の対象モデルとなりました。
スタイリング
新型ゴルフ カブリオレには、過去のゴルフ カブリオレ同様にフルオートタイプのソフトトップが採用されました。ソフトトップの開閉は、30km/h以下であれば走行中でも操作することができます。開閉時間は、オープンが9.5秒、クローズが11秒で、信号待ちのようなわずかな時間でも、気軽にオープン/クローズすることができます。
ソフトトップを採用しつつも、フォルクスワーゲンは、車内の静寂性にこだわったとのことです。
過去のモデルと大きく違う点は、固定式のロールバーがなくなったことです。
新型ゴルフ カブリオレには、後席ヘッドレストの背後から展開するロールオーバープロテクションシステムが備わり、車体に掛かる横Gや車体のロール角が一定以上になると、0.25秒以内に2本のプロテクションバーが飛び出す仕組みになっています。万が一、横転した場合でも、このプロテクションバーと、補強されたAピラーが前後の支えとなって、キャビンの乗員を守ります。
ユーティリティー
新型ゴルフカブリオレは、後席にも大人2人が座れるフル4シーターの居住性を備えています。本革の内装を標準設定し、前席にはシートヒーター入りのスポーツシートを採用しています。
トランクは、250Lの容量を備えており、ソフトトップを開閉しても、その容量が変わらないのが特徴です。
さらに、新型ゴルフカブリオレには、実用性の高いトランクスルー機構を備えており、長尺物を積載することも可能です。フォルクスワーゲンは、トランクスルーの大きな開口部を得るためにロールオーバープロテクションシステムの小型化に拘ったとのことです。
フォルクスワーゲンのオープンモデルとゴルフカブリオレの系譜
■ビートル カブリオレ
フォルクス―ワーゲン・ブランド初のオープンモデルは、1949年に登場したタイプ1(通称:ビートル)をベースとした4座のオープンモデルです。
ビートル カブリオレの開発と製造は、ドイツのコーチビルダーである「カルマン」が担当しました。
ビートル カブリオレは、1980年まで生産が続けられ、その累計生産台数は33万台を記録するまでになりました。
■カルマンギア カブリオレ
フォルクスワーゲンとカルマンの関係は、その後も長く続きました。両社が力を合わせて世に送り出したモデルの中で、特に有名なのが、1955年に発表された「フォルクスワーゲン カルマンギア」です。
カルマンギアは、ビートルのコンポーネンツをベースに、当時のイタリアのデザインスタジオであった「ギア」がスタイリングを施し、カルマンが製造を受け持った2ドアクーペで、1957年からカブリオレ仕様の販売が始まり、1974まで生産されました。
■初代ゴルフ カブリオレ
1979年にデビューした初代ゴルフ カブリオレは、衝突安全基準が強化され、オープンカーにとっては受難の時代に開発されました。そのため、フォルクスワーゲンは、厳格化される可能性のある安全基準を見越して、初代ゴルフ カブリオレに固定式のロールバーを設置しました。
初代ゴルフをベースとした初代ゴルフ カブリオレは、ゴルフが2世代目に切り替わったあとも生産が続けられ、1993年までに38万8522台が生産されました。
■2世代目・3世代目ゴルフ カブリオレ
2世代目のゴルフ カブリオレは、3世代目のゴルフをベースとし、1993年にデビューし、1998年まで生産され、その後、その2世代目に大幅な改良を施した3世代目のゴルフ カブリオレがデビュー、2002年まで生産されました。いずれも、ソフトトップに固定式ロールバーという初代の基本デザインを引き継いでおり、製造はカルマンが行いました。
■ニュービートル カブリオレ
ゴルフ カブリオレの生産が中止された後、フォルクスワーゲンは、2002年にニュービートル カブリオレをデビューさせ、日本では2003年から発売が開始されました。
ニュービートル カブリオレは、フォルクスワーゲンのオープンモデルとして初めての自動展開式のロールオーバープロテクションシステムを装着しており、固定式ロールバーは装着されませんでした。
生産は、フォルクスワーゲンのメキシコ工場で行われました。
■イオス
フォルクスワーゲンとして初めてメタル製のハードトップが装着されたのが、2006年に発売開始されたイオスです。
ニュービートル カブリオレに引き続き、自動展開式のロールオーバープロテクションシステムが採用されました。
○フォルクスワーゲンについてはこちらから。
Volkswagen Interactive
http://www.volkswagen.co.jp
○フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレについてはこちらから。
ゴルフ カブリオレ スペシャルサイト
http://golfcabriolet.jp
本記事の取材は、2011年9月に行いました。