JAIA 日本自動車輸入組合
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認定中古車特集 Vol. 8 ポルシェセンター広島 認定中古車ギャラリー

2007年12月13日


連載第8回目の今回は、ドイツのスポーツカーであるポルシェの認定中古車を取り扱う、広島市佐伯区のポルシェセンター広島 認定中古車ギャラリーをご紹介します。

最新のポルシェCIを導入したショールームは、広島市の中心地より高速4号線利用で約20分、山陽自動車道五日市I.C.より車で7分の石内バイパス沿いに位置しており、広島県全域からのアクセスが容易な好ロケーションを誇ります。

ポルシェセンター広島 新車ショールーム
ポルシェセンター広島 認定中古車ギャラリーでは、いすゞ自動車中国の事業部長である手島 昌史さんにお話を伺いました。手島さんは、日本におけるポルシェ販売の重鎮であり、取材者にとっても業界の大先輩である方で、輸入車販売はこうあるべきということについても、熱く語ってくれました。

-2004年に移転されて、リニューアルオープンされたそうですね。移転された理由は何だったのでしょうか?

当社(いすゞ自動車中国株式会社)は、2004年4月21日から新たにポルシェセンター広島として現在の場所に移転し、リニューアルオープンしました。
以 前の店舗では、新車、中古車、整備工場のすべてを1箇所に設置するスペースを確保できませんでしたが、新店舗では、新車が4台展示可能なショールームと、 ポルシェを熟知したメカニックが整備したポルシェ認定中古車(ポルシェアプルーブド)が8台展示可能な認定中古車ギャラリーが設置されています。

当店は、11名のスタッフ体制で、セールスが4名、メカニックが4名、残りは事務員などです。
将来は中古車の専任スタッフを置きたいと考えています。

認定中古車ギャラリー

-ポルシェの老舗ディーラーとしての苦労話をお聞かせください。

当社は、1979年にポルシェの取り扱いを始めました。
当時の社長がタダで外車に乗る方法を考えたところ、 「正規ディーラーになることが一番」と考え(笑)、広島にはポルシェの代理店が無かったこともあって、当時のインポーターであったミツワ自動車に頼み込ん で正規ディーラーとなり、1980年モデルから取り扱いを始めました。924というモデルがあった時代です。
当社はもともとトラックの販売会社ですから、始めた当初は売り方が全くわからず、大損しましたよ(苦笑)。
当時のポルシェの販売台数は、全国でも今のフェラーリくらいの台数で、当社に至っては年間3~4台でした。
まったく儲からずに、ポルシェの取り扱いをやめようと何度も思いましたが、バブル景気がやってきました。
新中並行車がたくさん輸入され、並行が正規(ミツワ自動車扱い)を上回るほどでした。
並行がたくさん入ってきたことによって、それまではお金持ちしか乗れなかったポルシェの値段が手ごろになり、サラリーマンでも乗れるようになりました。
バブルがはじけても、しばらくポルシェの販売台数が落ちなかったのがその証拠だと思います。
並行がたくさん入ってきたのは、悪いことばかりではなかったのです。
当時は相場を荒らすという意見もありましたが、手に入れやすくなったのは事実なんです。

-貴社はポルシェの中古車の取り扱いについても長い歴史があると伺いました。

以前のポルシェは、壊れたら一大事でした。
ミラーが一つ15万円という時代です。
きちんと整備してから売らないと大変だと思い、中古車を徹底的に整備して、自社独自の保証をつけて販売しました。
ポルシェの認定中古車が始まったのは、その後のことで、1992年春のことです。

当店はどんな中古車でも、お客様の手元に届いてから1年間はノントラブルであるよう、納車前の完璧な整備にとことんこだわっています。
タイヤ一つをとっても、必ずポルシェの認定タイヤに履き替えて販売しています。同じタイヤ銘柄、同じサイズであっても、認定タイヤと汎用タイヤとでは、ポルシェとの相性や総合的なバランスがまったく違うんです。こういうところが重要だと思っています。
おかげさまでお客様から高い信用をいただき、代替率も高いと自負しています。

例えば、日本に数台しかないというカイエンSのマニュアル車といった珍しいクルマの仕入れにも力を入れています。
私はマニュアル車が好きなんです。カイエンは、見た目はSUVですが、中身はスポーツカーですよ。

非常に珍しいカイエンSのマニュアル車

-ミラーが15万円とは大変ですね。最近のポルシェの品質はいかがでしょうか?

最近のポルシェのお客様はクルマに無頓着になりました。
それだけ故障が少なくなったという証でしょう。
それでも空冷時代からのお客様は、クルマにエンジンオイルを必ず1リットルは積んでいますけどね(笑)。

とは言うものの、お客様は「輸入車の修理代がどれくらい掛かるのか」を警戒しています。
当店では、1年間はお客様の負担が発生しないよう、仕入れ時の査定と納車整備等、万全な体制にしています。
このようにして地道に努力し、お客様に安心感を持っていただくことを怠らないようにしないといけないと思っています。
今、ポルシェを贔屓してくださるお客様が他のスポーツカーに目を向けたら怖いですから。

-ポルシェのインポーターがポルシェジャパンになって10年ですが、何か変わりましたか?

ポルシェジャパンになってから世界共通の情報が入るようになりました。
それまではインポーターが設定するモデルを販売するだけで、オプションの余地はあまり無かったのですが、今はフルオプションのオーダーもできますので、とても売りやすくなりましたし、お客様にとっても選ぶ楽しみが増えました。
在庫の中から販売しますと、売れれば即納車できますが、売れない場合は値引きをしなければならなくなります。
「ハンドルはこれ、シートはこれ、内装はこれ」というように何千という組み合わせの中から選んでオーダーし、それが納車されるまで少し時間が掛かりますが、お客様には待つことも楽しみの一つにしてもらっています。

ボディーカラーも内装も多数のオプションが用意される

-最近は中古車のネット販売が増えていると聞きますが、ポルシェセンター広島ではいかがですか?

当店は約40%のお客様がインターネットをご覧になってから来店されます。
広島でのポルシェの中古車相場は、関東よりも少し安いこともあって、県外からのお客様も多く、関東から飛行機に乗られて来店される方もいらっしゃいます。

今の中古車販売は、10年前の商談とは全く変わりました。
目玉商品をインターネットに広告掲載するとすぐに売れます。
空冷エンジンの911など、珍しいクルマの場合は東京からでも飛行機で来店されます。

当店は、インターネットに中古車の広告を掲載する場合は、そこに魂を込めて掲載しています。
店頭販売はお客様の表情を見ながら商談するので、その場その場での対応ができますが、インターネットの場合は誰がどこでどのように当社の広告を見ているかわかりません。
お客様だって必死なんです。助平心で掲載しても売れません。
真心を込めて広告を掲載するようにしています。

インターネットの広告も頻繁に更新しないといけません。
広告を1ヶ月全く更新しないお店が多数あるのは残念です。
展示車両に変化がなくたって、掲載する車両の順番を変えるだけで良い。こうしないとお客様はインターネットを見てくれなくなります。

そのうち、インターネット経由での販売が50%を超えるでしょう。
広島で集中して売ろうと思ったなら、広島の中心部に店を置いた方が良いに決まっています。
でも、将来のことを考えますとインターネットの販売にも対応する必要があり、どちらでも売れる体制を整えています。

当店は、自社管理車両に限り、多走行、修復歴ありのクルマであっても、逃げずに販売しています。
修復歴があれば、正直に修理の伝票をお客様にお見せし、きちんと説明しています。

ポルシェの正規ディーラーは、広島県と島根県をあわせてもポルシェセンター広島ただ一つしかありません。
280万人の広島県民と70万人の島根県民がポルシェの新車を購入しようとした場合は、お店の選択肢はポルシェセンター広島しかありませんが、中古車の場合は競争相手が数百軒もあります。
認定中古車は次に売るときに差が出ますよと説明していますが、「認定中古車は当店だけ」という売り方をしてはダメだと思っています。常に謙虚な気持ちで販売しないと、お客様から「二度と輸入車を買わない」と言われてしまいます。

徹底的に整備された認定中古車が並ぶ

-ポルシェセンター広島独自の取り組みがあれば教えてください。

ポルシェセンター広島が主催する岡山国際サーキットでの走行会も、中古車のお客様、新車のお客様を分け隔てなく接するようにしています。
300万円のクルマであっても2000万円のクルマであっても、サーキット走行を楽しむという気持ちは一緒ですから。

お客様の中には、300万円くらいのポルシェの中古車をギリギリの予算で購入される方もいらっしゃいます。
殿様商売せずに、このような中古車のお客様を新車のお客様同様に大事にしていきますと、10年後には500万円のポルシェを購入してくれるかもしれません。
当店はこのようにして、初めてのポルシェを購入されたお客様を大事にしてきました。

ポルシェブランドを扱うお店ということで、ある程度の敷居は必要なのかもしれませんが、顧客層を幅広くしておかないと、将来の販売が苦しくなります。

お客様は夢と勇気を持って、ポルシェのディーラーに来店されます。
そのようなお客様を門前払いして、つぶすようなことがあっては絶対なりません。
と ころが、残念ながら、ディーラーで門前払いを受けたお客様がポルシェの中古車を販売する専業店から購入されるケースが多数存在するのも事実です。ディー ラーにとっては、お客様を逃すことになってしまい、もったいない話ですし、お客様にとっては、きちんと整備されないで販売された場合は、後で大きな修理が 必要になることも考えられ、痛い目にあう可能性があります。大変残念な話です。

ケイマン(手前)とカイエン

-売れ筋モデルは?

やはり911ですね。
911だけで半分くらいです。残りがボクスター、カイエンです。カイエンは10%くらいでしょうか。
逆に言いますと、お客様の嗜好が変わって911が売れなくなったら・・・を考えると怖いメーカーです。

人気の911シリーズ(水冷エンジンの996モデル)

-個人的に好きなモデルは?

911です。
特にマニュアル車が良いですね。
面白いモデルと言ったら、空冷エンジンの911でしょう。
特に964が一番面白いです。
ただし、エンジンのパワーに足回りがついてこないので、危ないといえば危ないのですが。

-ポルシェの良さとは何でしょうか?

走ることに関しては、いつの時代もポルシェがトップメーカーであることです。

バイザッハにあるポルシェの研究所は、すごい技術を持っています。
バイザッハには、日本のメーカーが頻繁にクルマを持ち込み、データを取ってもらっています。
それを元に改善し、開発に活かしているようです。

少し前のメルセデス・ベンツに500Eというモデルがありましたが、バイザッハで足回りのセッティングを施したポルシェファクトリーものとそうでないものがありますが、その違いは歴然です。乗ったらすぐに違いがわかります。
中古車の相場も全く違いますよ。

-輸入車の魅力とは?

走行性能はもちろんのこと、質感が全く違います。
それはハンドルを握った瞬間にわかります。
シフトレバー、ウインカーレバーを一つとっても入念に作られています。
手に触れるところは全て良質に感じます。

また、剛性感の高さも魅力ですね。

内装の質感の高さも魅力(ケイマンの内装)

-このところ輸入車の販売台数がほとんど伸びでいませんが特効薬などはあるのでしょうか?

輸入車に携わる皆が動いて、これ以上下がらないように頑張らないといけないと思っています。
オイルが1滴でもたれたら大騒ぎの世界一品質に厳しい目をお持ちのお客様に売っていかねばなりません。

輸入車販売には特効薬は無いと思っていますが、輸入車所有に不安をお持ちなら、十分な説明、試乗等で取り除いてあげます。
地道にやるのみです。

輸入車ショウには、輸入車に憧れをいだくお客様が多く来場されます。
そのようなお客様との距離を縮めてあげないといけません。
出展する側とすれば、市販モデルの最上級のグレードを展示すべきです。
展示車に鍵を掛けるくらいなら、展示するなと言いたい。

当店は下取りした車両を卸売販売するのは1割以下です。
仕入れた車両のほとんどを小売りし、自社のお客様になっていただくようにしています。
小売りすれば、保険の手続き代行などの収入もあります。それを面倒だと言って避けてはいけないと思います。

新車ばかりを高飛車な態度で販売してはダメだと思います。国産車を販売する感覚で売ることが必要です。
当店はお客様と共に成長してきた自負があります。

お話を伺った事業部長の手島さん

-本日はお忙しいところありがとうございました。

○ポルシェセンター広島についてはこちらから。
http://www.porsche.co.jp/dealers/hiroshima/default.htm

○ポルシェについてはこちらから。
ポルシェジャパン オフィシャルサイト
http://www.porsche.com/japan/jp/

○ポルシェ認定中古車についてはこちらから。
ポルシェ認定中古車 Porsche Approved
http://www.porsche.com/japan/jp/approvedused/

ポルシェにご興味のおありの方は、是非お気軽にポルシェセンター広島 にお立ち寄りください。

ポルシェセンター広島フォトギャラリー

本記事の取材は、2007年11月に行いました。