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2018年のお知らせ

理事長会見(2018年7月19日)

日本自動車輸入組合(JAIA)は2018年7月19日(木)、理事長会見を実施しました。
基調スピーチの内容は以下の通りです。


上野金太郎 理事長

1.ご挨拶/新理事長としての抱負

はじめに、JAIAを代表して6月18日の大阪北部地震および先般の西日本豪雨によりお亡くなりになられた方々、ならびにそのご家族の方々に心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての皆様にお見舞いを申し上げます。

私は5月に第12代目のJAIA理事長に選任され、今後2年間にわたり、JAIAの理事長職を務めることとなりました。私にとっては4年ぶりのJAIA理事長就任となりますが、4年前に比べ、世界の自動車産業を取り巻く状況は大きく変化してきております。

2016年末にはパリ協定が発効し、グローバルに温室効果ガスを削減するための国際的な取り組みが始まっています。欧州では、2030年に向けての乗用車に対するCO2削減目標の検討が進展し、また中国では政府主導で新環境・産業政策が策定されるなどを受けて、世界的に電動化の動きが加速しております。また、様々な先進安全技術の開発・導入や、自動運転技術のレベルアップに応じて、国際的に安全性の基準づくりも進んでいます。さらに、IoT、デジタル化が加速する中、コネクテッド技術の急速な普及など、大きな潮流変化も起きております。

このようなグローバルな潮流の変化に対応しつつ、JAIAは、会員インポーター各社が取り扱う最先端の技術を搭載した多様な価値ある輸入四輪車とモーターサイクルを、日本のお客様に遅滞なくお届けできるよう、日本独自基準の国際調和をはじめ、国際的に調和された事業環境の整備に一層尽力して参ります。また、JAIAは輸入車業界を代表し、例えば、国際的にも過重なクルマユーザーの税負担の軽減化などの課題解決を目指し、日本の自動車業界と協調し、尽力して参ります。また、政府等の関係機関へユーザーの皆様の声を説得的に届けて参ります。

2.2018年上半期の輸入車の新車販売実績

昨年の外国メーカー四輪車の販売実績を振り返りますと、1997年以来20年ぶりに年間販売台数が30万台を超え、過去2番目の高水準を記録致しました。

2018年上半期の外国メーカー車の販売は、対前年同期比0.5%増の15万1,803台となり、上半期として過去3番目の高い実績となりました。また、日本メーカー車を含めた輸入車全体でも、対前年同期比5.0%増で18万2,519台となりました。

この好調の背景は、JAIA会員が24時間緊急通報やスマートフォンで車両を操作するリモートドアロック、リモート駐車支援、オペレーターとの通話によるドライバーサポートサービス等のコネクテッド技術や、車線変更アシスト機能、衝突回避ステアリング機能、ナイトビジョン等の幅広い先進安全技術を備えた新型車・特別限定車を導入してきたことに加え、さらにはお客様の様々なライフスタイルニーズに応じたSUVやクロスオーバービークルなどの導入が進んだことにより好調に推移してきております。

3.2018年下半期の輸入車市場の展望

2018年下半期の展望については、上半期に発売された新型車が引き続き市場をけん引すると共に、下半期にも会員各社はさらに魅力的なニューモデルを投入し、最新技術・装備を搭載した 次世代自動車などの積極的な拡充を目指しますので、輸入車市場は引き続き堅調に推移するとみています。

4.JAIAの主要活動計画

4.1 市場活性化の活動

ユーザー負担の軽減と負担の公平性を求める税制改正の要望活動について、JAIAは、国際的に見ても過重なユーザーの税負担の軽減と公平化を求める自動車関連税制改正要望活動を自動車関係諸団体と緊密に協力しつつ、さらに推進して参ります。

JAIAとしては「自動車税の引き下げ」など、自動車保有者のための税負担の軽減を実現すべく、一昨年の与党の「2017年度税制改正⼤綱」で示された 総合的検討プロセスに積極的に参加し、他の自動車関係諸団体と 協力して、全力を尽くして参ります。

4.2 環境分野の活動

グローバルな電動化の潮流に沿って、JAIAメンバーは、日本のお客様のニーズに応えてEVやPHEVなど低炭素・省エネルギー自動車の市場投入を引き続き進めて参りますが、電動化の促進のためには、インフラの拡充や消費者へのインセンティブの付与などの政府による条件整備の拡充が必要であると考えております。

また、燃費の更なる向上については、来年3月までに燃費基準値や目標年度等を策定することを目指し、本年3月より、乗用車の「ポスト2020年度の燃費基準」の検討が経済産業省と国土交通省の合同会議で開始されております。

JAIAとしては、新たな燃費基準値や目標年度を策定する際には、自動車がグローバル商品であることから、国際的な動向を十分考慮すべきであり、また、将来の燃費向上の技術開発の動向や、電動化も含めたパワートレイン多様化・高度化の動向、更にこれらに対する消費者の受容性など、総合的視点での検討が肝要であると考えています。

JAIAとしては、ポスト2020年度燃費基準が、輸入車・国産車に公平かつ合理的な基準として策定されるよう、積極的に検討に参画していく予定です。

4.3 技術分野の活動

JAIAとしては、技術分野でも基準等の国際的調和の視点が肝要であると考えております。例えば、昨年11月、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で国際的な相互認証制度であるIWVTA(国際的な車両認証制度)の手続きを定めたUN規則R0が採択され、7月19日、施行の日を迎えました。また、すでにIWVTAフェ-ズ2として、より広範な技術・装置への拡大に向けた活動が開始されております。JAIAとしては、これまでの国土交通省ほか関係者のご尽力を評価致しますと同時に、今後、完全なIWVTAにむけて国際的な調和がさらに加速化するよう、JAIAとして積極的に貢献して参ります。

これまでIWVTA創設の過程で、多くの基準調和が実現しましたが、日本独自の基準が未だ存在します。残っている日本独自基準の国際的調和を図るため、コスト面などでユーザーの不利益とならないよう、JAIAとして、今後とも積極的に提案を行って参ります。

燃料電池車の高圧ガスタンクの国際基準調和についても、これまでJAIAが経済産業省ほか関係機関と協議を行ってきた結果、また、日EU経済連携協定の最終合意の成果として、国際調和化に向けての一定の前進があり、歓迎しております。グローバルな基準の完全調和の実現を目指して、さらに活動を推進して参ります。

さらに、先進安全自動車(ASV)の推進、高齢運転者の交通事故防止の為の対策、自動運転車の安全対策などの車両安全対策についても、国土交通省等関係機関とともに、JAIAは引き続き積極的に取り組んで参ります。

加えて、JAIAとしては、自動運転の進展のための諸制度準備についても、国際的に調和のとれた制度で推進することが肝要と考えます。例えば、本年3月、国土交通省の自動運転における損害賠償責任に関する研究会の報告が公表され、報告書の中でEDR(Event Data Recorder)活用の検討必要性が述べられていますが、JAIAは国際的に調和した形で、輸入車にも国産車にも公平な制度づくりが進むよう、積極的に検討に参画して参ります。

4.4 輸入モーターサイクル活動

JAIAの活動は、「モーターサイクル市場活性化のための活動」と「安全・環境技術基準の国際調和促進のための活動」という二本の柱で成り立っております。

第一の柱である「市場活性化のための活動」については、今年4月に、第4回JAIAモーターサイクル試乗会が開催されました。当日は、JAIA二輪会員9社13ブランドより、過去最高の101台を試乗・出展し、若者・女性を含む多くのライダーや潜在ユーザーの方々に、多様で個性にあふれ、かつサムシングディファレントな輸入モーターサイクルの魅力を発信することが出来ました。

また、JAIAは、他のモーターサイクル団体と連携して、政府・政党のオートバイ関連のプロジェクトチーム、検討会の場で、市場活性化のための要望を説明して参りました。この成果として、例えば、ツーリングシーズンにETC搭載二輪車の高速道路料金を割り引くもので、①高速道路料金適正化に向けたファーストステップとなる、いわゆる「二輪車ツーリングプラン」が開始されています。また、②小型限定普通二輪(125cc)免許取得時の負担軽減や、③新築ビル内の自動二輪車の駐車場拡大などについて、一定の進捗が実現しております。

さらに、日本のモーターサイクル市場の活性化を目指して、JAIAほか二輪車関係団体が主体となって、2013年以来、Bike Love Forum(BLF)を開催してきておりますが、今年は8月3日に、岩手県一関市で第6回Forumが開催される予定で、JAIAも参加致します。また、本年8月を通じて開催される「東北復興応援ツーリング」をBLF開催実行委員会の一員として後援致します。

第二の柱である「モーターサイクルの安全・環境規制の国際調和を図るための活動」についても、JAIAが積極的に活動してきた結果、灯火器規制、騒音規制などに関して進展がありました。JAIAとしては、さらなる国際調和の実現を目指して、今後一層積極的に活動をして参ります。

5.結び

JAIAは、他の自動車関連団体との連携や政府関係部署との協調を図りつつ、より多くのお客様のお手元に、四輪28社、二輪10社の全会員が、様々な魅力ある輸入車をお届けすることを支援することにより、日本の自動車市場と日本経済の持続的発展に一層貢献して参る決意であることを強調させて頂きます。