Vol. 13 クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野

連載13回目の今回は、アメリカのクライスラージープダッジの3つのブランドを取り扱う、クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野(東京都三鷹市)をご紹介します。
 
クライスラーと言えば、米国ビッグスリーのひとつであり、アメリカを代表する自動車ブランドです。2007年はドイツのダイムラー社との提携解消などビッグニュースがありましたが、日本では、なんと言っても18年ぶりとなるダッジ・ブランドの復活が大きな話題となりました。
 
クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野は、東八道路に面した三鷹市牟礼の交差点に位置しています。電車の場合は中央線吉祥寺駅が最寄りです。  
 

 
クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野 新車ショールーム
 
クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野では、多摩クライスラー(株)取締役本部長の湯本 拓治さん、武蔵野営業所所長の和田 栄一郎さんにお話を伺いました。  
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−クライスラーの販売は、いつ頃始められたのですか?

  ちょうど10年前からです。もともと、親会社がホンダとBMWの代理店をしていましたが、当時(1997年頃)、ホンダはジープチェロキーを取り扱っていまして、チェロキーの販売が伸びてきたことからクライスラー部門を立ち上げました。府中店が最初の店舗で、いまではディーラー店舗4つとその他にサービスセンターが1店舗あります。ここ、武蔵野店は2002年の立上げで、6年目になります。  
 

−お店の周りをぐるっと拝見しましたが、とても良い立地場所ですね?

  そうですね。ここは大変良い立地なのですが、オープン当時は、幹線道路に抜ける店舗横の道がまだなくて、東八道路も名前は付いていましたが、まだ片側1車線の一般道で、いつ開通するかという状況でした。
私(和田)は98年に入社して、6年ほど府中店に勤めていましたが、その間にこの武蔵野店がオープンしました。当時は府中店と村山店の2店舗で営業していましたが、「23区に近いところに店舗を」ということで、こちらに新拠点を設けました。
とはいえ、当時はまだ周囲に目立った店舗もなく、畑も残る住宅街という風情でした。店舗の方が主要道路より先にオープンしていましたから、角地でもある現在の位置を確保できたと思います。
 
 

−かなり先を見越した先行投資をされたわけですね。

  そうですね(笑)。交通アクセスが今のようになることは想像していたとは思いますが、先見の明はあったのかも知れません。やはり、こちら(東)に行けば成城、杉並、永福、浜田山、逆方向(西)に行けば吉祥寺、という立地にこだわりました。当時、荻窪・杉並エリア、成城エリアにはすでに他社がクライスラーディーラーを構えていましたので、商圏としてはやはり武蔵野エリアを意識していました。  
 

−98年当時のクライスラーのラインナップは?

  5種類ありました。ジープは、ラングラー、チェロキー、グランドチェロキーの3車種、クライスラーはボイジャーとネオンがありました。ネオンは、その当時「日本車キラー」といわれた200万円以下の小型車です。ボイジャーは、「元祖ミニバン」という感じの大型のワゴンですね。ボイジャーは当時から両面スライドドアでしたが、これは、その頃は他のメーカーにはなかった画期的な装備でした。国産車でもバンは出ていましたが、ワゴンでは片側スライドしかなかったと思います。  
 

−ハンドルは左ハンドルでしたか?

  いいえ、右です。98年にはすでに主力モデルは右ハンドル化されていました。アメリカではチェロキーの右ハンドル車が郵便車に採用されたこともあり、クライスラーはアメリカ車ではもっとも早く右ハンドル化を進めたブランドと聞いています。  
 

−98年頃からは、ダイムラーとの合併などクライスラーにとっては激動の時代でした。それからちょうど10年目の今年、また分社となりましたが、お客様の反応はいかがでしょうか?

  そうですね。お客様からもいろいろと反応がありますが、海外の出来事ということで、捉え方がまちまちのようです。
ダイムラーとの合併当時は、ドイツの高い技術力がクライスラーにも導入されるだろうという期待がありました。実際、横滑り防止装置が装備されたり、その影響かFRが復活したり(クライスラー300C)という点はあって、お客様からすると「ベンツの影響でしょう?」という見方はあるようです。
ただ、我々としては、やはりアメリカのクルマ、デザインですし、その特性を残していると思いますね。お客様でも、ベンツの乗り心地を求めて来られるわけではありませんから。
 
 

−そんな中で、2007年にはダッジ・ブランドが導入されましたが、反響はいかがですか?

  クライスラーが展開したお台場でのダッジのプレミアを見ましたが、音楽とのマッチングなど、今扱っているクライスラーとはかなり雰囲気もターゲット層も異なってくるという印象を持ちました。イメージカラーもこの「レッド」ですしね!  
 
 
イメージカラーのレッドが目を引くダッジ・チャージャー
 
  現在、キャリバーアベンジャーナイトロチャージャーの4車種を取り扱っていますが、キャリバーは2.0リッターで250万円前後、アベンジャーは、2.7リッター前後で400万円台という、日本のマーケットでは非常に競争の厳しいセグメントのクルマなので、国産車との差別化が重要な部分でもあり、難しさもあります。

チャージャーはほぼ完売です。ナイトロも非常に反応が良くて、完売の状態です。ナイトロとチャージャーは、やはり「アメリカらしさ」が最も強く表れているクルマだと思いますね。力強さとか、そういうアメ車らしさを求めて来られるお客様が多いですね。名前にも、形にも、パワーがありそうな感じがするというか。あるお客様がおっしゃっていたんですが、30〜40年前のクルマのデザインというのは、やっぱり「強さ」とか、「かっこよさ」を追求してできていたと思うんですよね。
でも今は、安全ボディはこうでなきゃいけないとか、保安基準があったり、エアバッグやABSのような安全装備があったり、こういうものを抱え込んだ形でデザインしないといけない。そうすると、デザインも限定されてくるし、アメリカ車の場合には「でか過ぎ」たりして、そういう部分がネックになって日本に持って来られなかったんじゃないか、と。確かに、アメリカでも、オールズモビルとか、プリムスとか、伝統あるメーカーが消えて行ってしまっていますよね。
 
 

−JAIAのデータでも、18年ぶりのダッジ投入でした。お客様も世代交代していますよね?そういう意味では、HEMIエンジン(※1)はインパクトがあるのでは?

  そうですね。世代という意味では、世代を超えて、60年代を知らない世代のお客様でも、「HEMIだ!」と言ってくれています。若い人たちは、「人とは違う」という点で世代を超えて支持してくれる方がいます。価格的にはハードルが高そうなお客様でも、ローンを組んで買って行かれる方がいますね。  
 

−では、クライスラー、ジープの売れ筋はどのあたりでしょうか?

  やはり、ジープ・ラングラーですね。ラングラーは高級感もあり、特色がありますから、注目度も高いですね。あとは、ジープ・パトリオットです。  
 
 
オリジナルのステータスとファン層を創り上げてきたジープ
 

−比率で言うと?

  年によって異なりますが、ジープがやはり多くて、4割くらいです。ダッジは7月から始まったばかりですが、3〜4割です。クライスラーは、PTクルーザーがモデル後期に来ていることなどもあり、2〜3割といったところです。  
 

−和田さんは、個人的にはどのブランドがお好きですか?

  今だったらもう、ダッジですね!ダッジはどれでも良いと思いますし、独特の雰囲気があり、個性的で迫力のあるマスクがとても気に入っています。特にDodge(ダッジ)という名前の響きが良いですね。  
 

−湯本さんは?

  私はやはりジープが好きで、今ならラングラーです。ジープは長く乗られるリピーターの方が多いですね。ブランドに信頼感を強く持たれていて、ベンツやBMWのオーナーさんとは違った意味で、ステータスを感じていらっしゃるようです。オーナーさんの年齢層も高めですが、代替率も3割超と高めです。  
 

−新規の顧客開拓にはどのように取り組まれていますか?

  メーカーもブランドイメージを高めるために広報してくれています。弊社では、出張展示会というのをやっています。近隣のショッピングモール、「ラ・フェット多摩」や「ぐりーんうぉーく多摩」にダッジなどを持って行って展示すると、まさにアメリカのショッピングモールのようで、似合うんですよ。ショッピングに来られたお客様にも自然に見ていただけて、いつの間にか知名度が上がっているというか。小さなお子さんでも指を差して「ダッジだ」って言ってくれるくらいです。ちょうど小さなお子さんを連れている若いお父さん層が、ダッジに乗りたがる世代、かっこよさを感じてくれる世代ですから。  
 

−認定中古車では、売れ筋は?

  その時によってかなり変わります。展示の割合では、普段こちらには35台展示していますが、そのうち、グランドチェロキーが2〜3割、チェロキーが2〜3割、ラングラーが1割、残りをPTクルーザー、300C、ボイジャーというクライスラー車というように配置しています。一番売りやすいのは、やはり高年式、低走行車ですね。

お客様へのアンケートでは、TJラングラー(※2)をお探しという意見が多くて、カラーでいうとブラックを希望される声が強いです。販売もこのアンケート結果に合ったものになっていますね。

ボイジャーがやや弱いですが、私の印象では、郊外のお客様にはボイジャーは人気があります。郊外でしたら、道幅も買い物先の駐車場も広く、ボイジャーは奥様でも運転できるクルマです。家族三代同居で駐車スペースもあるようなお宅ですと、荷物も乗せられる、買い物も幼稚園の送り迎えもできる、なんでもできるクルマとして役立ちます。逆に、都心方向にお住まいですと、道は狭い、駐車スペースもないか、あっても狭かったりという感じになって、ボイジャーはサイズオーバーと感じられるのかもしれません。
 
 
 
ショールームのバックヤードに並ぶ認定中古車
 

−地域性がボディサイズに反映されるというのは、面白いですね。中古車はネット販売が増えていると思いますが、その辺の取り組みは?

  クライスラー日本(株)のホームページ、自社のホームページ、カーセンサーの中古車サイトの3つは、確実に最新の在庫状況を反映させています。カーセンサーは、今では即日情報更新ができますし、アクセス数も把握できるので、お客様の反応がよく分かります。  
 

−ネットでの引き合いからの成約率はいかがですか?

  高いですね。村山店では、ほとんどがネット経由でのお電話、ご来店のお客様です。これは私の考えですが、昔の中古車屋さんは良い立地で綺麗な車を並べていれば売れたわけですが、今は立地が悪かったり、展示スペースがあまりなくても、ネットの力によって、綺麗な写真があり対応がしっかりしていればクルマを売ることができます。立地がよく大通りに面したお店は、その分地価も高くなり、在庫スペースも限られますから中古車の売価が高くなります。もしかすると、ネット販売の普及で従来の店舗の有利不利が変わってきているのかも知れないですね。  
 

−ネット販売の難しさとは、どんなところでしょうか?

  私は逆に、ネット販売が普及したことで、より容易になってきていると思います。というのは、ネット販売では、お客様がお店の良し悪しを判断されるからです。私どもが説明しなくとも、ネット上に全て書いてあります。とはいえ、私どもは評価される立場になりますから、しっかりやらないといけないですね。

確かにネットに情報掲載していくのは手間ですが、情報のアップの即時性がやはり勝負です。どれだけ早く、お客様のニーズにあったクルマを露出していけるか。そしてネット販売の時代に乗っていかないと、やはり淘汰されてしまいますから。しかし我々には、認定中古車販売店としての信頼感を得ているという大前提がありますので、お客様もやはり街の中古車専業店さんとは違うと思っていただいています。保証の内容などもかなり違いますから。そこでツールとしてネット販売も使っていけば、販売につながると考えています。
 
 
 
クライスラーの認定中古車(PTクルーザーとクロスファイア)
 

−ネット販売ですと、遠方のお客様の引き合いもあると思いますが?

  はい。そういう場合は、基本的にはクライスラーのネットワークで対応しています。整備も全国のクライスラーディーラーで対応しています。
ただ、最近はクルマの状態をめぐるお客様とのトラブルも、一昔前に比べて多くなっています。ですから我々も、遠方のお客様には、その分車両価格を割り引いてでも新幹線に乗って一度実車を見に来ていただくとか、営業マンがそのクルマに乗ってお客様のところへ見せに行くなどしています。「安いから買いたい」というお客様でも、そのように一度は実車をご覧いただくというのが弊社のポリシーです。
実際には、ほとんどのお客様はやはり実車を見に来店されます。
 
 

−お店の人数体制は?

  セールスマン7名、ショールームレディ1名、私で9名です。
整備工場は、6ベイありまして、メカニック5名、フロント1名、アルバイト3名の9名体制です。
 
 
 
存在感ある「でかさ」もアメリカ車の魅力
 

−最後に「輸入車の魅力」について一言お願いします!

  私(和田)は、国産車にはない色々な文化が詰め込まれたおもちゃ箱のようなものだと思います。だからアメリカ車は、「アメ車らしく」なきゃいけないと思います。私としては、アメ車は「でかく」なきゃいけないと思います。だから、ピックアップのようなでかいクルマを、50台でも100台でも持ってきて、売り切ってしまう。他では買えないようなクルマを、リスクを背負ってでも売る。そういう風にやって行きたいです。

私(湯本)は、輸入車に乗るというのは、「センスがある」ということだと思うんですよ。人が持ってないものを持つ、使ってないものを使う、そういう人と違ったセンスを持つことだと思います。バッグでも、ファッションでも、ボールペンでも、輸入品ってそうですよね?そして一つひとつが他と違っている。クルマの場合も、輸入車は「道具」ではなくて「相棒」というか、そのクルマに乗ること自体を楽しめるというのが一番の魅力だと思いますね!
 
 
 
武蔵野営業所 所長の和田さん(左)と取締役本部長の湯本さん(右)
 

−本日はお忙しいところありがとうございました

 

※1  HEMI(ヘミ)エンジン:  1950年代に開発され、その後70年代にかけて人気を誇った旧き良きアメリカンV8を代表する高性能エンジン。2001年に復活し、現在の高性能モデルに搭載されている。HEMIとはHemispherical (半球形の)の略で、エンジンの燃焼室形状を表す。
※2  TJラングラー:  1996年に発表されたジープのモデル名。丸型ヘッドランプと縦格子のフロントグリルで、伝統を受け継ぐ「もっともジープらしい」モデルとして根強い人気がある。
 
 
○クライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野(多摩クライスラー(株))についてはこちらから。
 http://www.tama-chrysler.co.jp/
 
○クライスラーについてはこちらから。
 http://www.chrysler-japan.com/
 
○ジープについてはこちらから。
 http://www.jeep-japan.com/
 
○ダッジについてはこちらから。
 http://www.dodge-japan.com/index.html
 
○多摩クライスラー(株)認定中古車についてはこちらから。
 認定中古車(High Quality Used Car)検索
 http://www.tama-chrysler.co.jp/usedcar/index.php
 
 
お近くの方は、是非お気軽にクライスラー・ジープ・ダッジ武蔵野にお立ち寄りください。
 
 

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東八道路に面したショールーム  
 
 
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本記事の取材は日本自動車輸入組合の岸田と谷川が行いました。
 

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