JAIA 日本自動車輸入組合
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輸入車の新技術特集(2) フォルクスワーゲンのDSG

2009年9月25日


~百分の数秒 まさに、瞬く間のシフトチェンジ~

レーシングドライバーをしのぐほどの速さでシフトチェンジを行うデュアルクラッチシステム、それがフォルクスワーゲン のDSG(ディーエスジー)です。
シフトチェンジに要する時間は、わずか0.03~0.04秒。これが切れ目のない、なめらかな加速を生み出します。

輸入車の新技術特集第2弾では、このフォルクスワーゲンのDSGを紹介します。

フォルクスワーゲンは2003年、量産車としては世界で初めて、DSGを実用化しました。
DSGはマニュアルトランスミッションを進化させ、クラッチ操作とギアシフトを電子制御化しました。このため、クラッチ操作の不要な2ペダルでありながら、マニュアルモードではパドルシフトなどで思い通りのシフトチェンジが可能となっています。

しかも、そのシフトチェンジはレーシングドライバーをしのぐほどの速さで、しかもなめらかに繋がります。DSGが搭載されたフォルクスワーゲンに一度でも乗れば、誰でもそのスムーズで快適な新次元の走りに驚かれることと思います。

この素早いシフトチェンジは、奇数段(1速、3速、5速、リバース)と偶数段(2速、4速、6速)のクラッチを別々にしたことにより可能になりました。
この2組のクラッチには、それぞれ奇数段と偶数段のギアを組み込んだギアセットが接続され、トランスミッションを2つ組み合わせたような構造となっています。

走行中は片方のギアセットに動力が伝達され、他方のギアセットは次のシフトチェンジに備えて次の段のギアをスタンバイしています。これにより、シフトチェンジの際には、一方のクラッチを切ると共に、他方のクラッチを素早くつなげ、瞬時にシフトチェンジを行います。

例えば、1速ギアで加速中、2速ギアはすでにシンクロを終えて締結しています。シフトポイントに達すると、1速ギアを担当するクラッチ1が切れて2速ギア 担当のクラッチ2がつながります。2組のクラッチ切り替えは瞬時になされ、それに要する時間はわずか0.03~0.04秒。オートマチックと同様にトルク が中断することなくシフトチェンジが行われ、マニュアルのような加速の途切れはありません。

DSGは、マニュアルでありながらオートマチックのように扱えると共に、動力伝達のロスが少ないことから、省エネ・環境性能にも貢献します。

フォルクスワーゲンは、7速DSGも用意し、ゴルフのエントリーモデルなどに設定しました。ギア比を低く設定した1速が発進性を向上させ、高く設定した7速が高速走行時の燃料消費量を削減します。TSIエンジンとの組み合わせで、高い動力性能と低燃費を兼ね備えます。

同様のトランスミッションは、他の輸入車ブランドでも採用されており、アウディではS-tronic(エス・トロニック)、BMWではDCT(ディーシー ティー)、ポルシェではPDK(ピーディーケー)、ボルボではPower Shift(パワーシフト)と呼称されています。

○フォルクスワーゲンについてはこちらから
Volkswagen Interactive
http://www.volkswagen.co.jp

本記事の取材は、2009年9月に行いました。