JAIA 日本自動車輸入組合
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輸入車のアフターサービス特集(4) メルセデス・ベンツ 浜松和田

2009年3月17日


~“ロイヤルカスタマー” お客様との親密なお付き合いを目指して ~

日本自動車輸入組合(JAIA)は、輸入車ディーラーのサービスに対する取組みを特集で紹介することと致しました。
各ディーラーのサービス部門が、お客様に安心して輸入車にお乗りいただくために、どのようなことにこだわっているのか、感じ取っていただければ幸いです。

連載第4回目は、メルセデス・ベンツを取り扱う、静岡県浜松市のメルセデス・ベンツ浜松和田をご紹介します。

「浜松市の自動車街」と言うと、地元の皆様はすぐお分かりになると思いますが、静岡県西部に位置する浜松市、JR浜松駅から東に約4キロの東海道(国道152号線)沿いには、ほとんどの自動車販売店が集結している自動車街があります。
そのほぼ中心に行くと、メルセデス・ベンツ浜松和田の美しいショールームが見えてきます。

メルセデス・ベンツ浜松和田 外観

メルセデス・ベンツ浜松和田(浜松ヤナセ株式会社)は1963年(昭和38年)に設立され、46年間にわたって静岡県西部地域のお客様とお付き合いを深めてきた、歴史ある販売店です。
2005年にリニューアルされ、メルセデス・ベンツのイメージカラーに彩られたお店には、新車ショールームとサービス工場が併設されています。その隣には2008年12月にリニューアルされたばかりのサーティファイドカー・センター(認定中古車ショールーム)があり、メルセデス・ベンツのことはすべてここで相談できるようになっています。

サーティファイドカー・センター

今回の訪問では、サービス部 取締役 部長の大隅 知哉さんにお話を伺いました。
大隅さんはサービスでのご経験を20年以上もお持ちのベテランです。

‐メルセデス・ベンツのアフターサービスに大変お力を注がれているお店と聞きました。

はい。当社は設立以来、静岡県西部のお客様に輸入車を販売させていただいて参りましたが、46周年となる今に至るまで、地元のお客様に2代、3代にわたっ て親密な関係を続けて来られたのは、ひとえにお客様に信頼いただけたからで、嬉しい反面、ご期待を裏切ることのないよう、特にアフターサービスを疎かには できないと考えております。

当店の近隣には、ほとんどのメーカーのディーラーがひしめき合っており、常に比較対照されますので、一瞬たりとも気を抜くことはできません。
そこで当社は、「お客様ありき」を基本理念として、お客さまの要望にお応えできるサービスを提供することを目指し、特に「社員の質の向上」と「最新の整備設備の導入」に取り組んで参りました。

新車ショールーム

‐ではまず、「社員の質の向上」について、具体的に教えていただけますか?

はい。例えば、当社では「社員の努力」を育成するため、メカニックの資格取得を積極的に後押ししています。メカニックのスキルが向上すれば会社の強みにもなるわけですから、やる気あるスタッフには積極的にスキルアップの門戸を開こうというのが会社の方針です。

サービス受付のエントランス

メルセデス・ベンツのメカニック資格は、「メルセデス・ベンツ故障診断士(1級に相当する最上級資格)」、2級、3級にグレード分けされています。各級と も「エンジン」、「シャシー」、「電気」の各分野があり、次の級の受験資格を得るためには3分野すべてに合格することが要求されます。「故障診断士」にな りますと、お客様からお車の問題点を聞き出すための問診能力なども問われ、合格が非常に難しいレベルになります。

当店にはメカニックが9名おりますが、新人1名を除く8名すべてが有資格者です。現在、3級が1名、2級が5名で、最高峰の故障診断士も2名おります。

資格取得には、業務終了後の各人の勉強に加えて、社内やメルセデス・ベンツ日本(株)(以下、MBJ)の講習を受けて準備します。試験は半年に1度行われますが、上位級を受ける場合、受験資格を得るための予備試験があります。当社では、20代の若手メカニックでも、技術や年数が足りていれば積極的に資格取得するように勧め、社員のやる気を創造しています。

また、新型車が導入されるときには、サービス担当者がMBJのトレーニングを代表して受け、社内研修会でフィードバックするなどして、サービススキルを維持・向上させるようにしています。

おかげさまで2007年には、浜松和田店のサービス工場長がメルセデス・ベンツ テックマスター(サービス技術コンテスト)で、特別賞を受賞いたしました。

また、中壁のメカニックにはCS教育にも力を入れています。
限られた人数の店舗ですし、メカニック自らがお客様と直接お話しする機会も少なくありません。修理の内容や、今後点検・修理を行ったほうが良いケースなど を、きちんとお客様にご説明してご理解いただくことが大切ですし、お客様対応にもプレミアムブランドとして求められる水準がありますから、そのためにはメ カニックのサービス対応にも向上が不可欠です。

また、入庫車両の取り扱いの基本として、お預かりしたお車には必ずシートカバーやハンドルカバーをかけるなどして、大切に扱わせていただいています。

‐「最新の整備設備の導入」についてはどのような取り組みをなされていますか?

当店は2005年にリニューアルしましたが、MBJの指導を受けながら、店舗のバリアフリー設計の導入(店舗出入り口の段差をなくすなど)や、わかりやすい駐車スペースの確保(ペイントの塗り分けなど)に配慮した改装を行ないました。

バリアフリーにも配慮したパーキング

サービス部門ではワークベイを9ベイ設置し、最新のスキャンツール(故障診断機)やメルセデス・ベンツ専用工具を導入するなど、お車のメンテナンスをすばやく行える環境を整えました。また当店は国土交通省の認可を受けた指定工場ですので、自社で車検を行えるのが強みです。

ワークベイ

修理の内容によっては、お客様のお車を何日かお預かりしなければいけないケースもあります。
特に当社の営業エリアは浜松ナンバーエリアという、県西部の南北に広がる広大な地域ですので、遠方から2時間近くかけてお車をお持ちいただくお客様も少なくありません。
その場合には、事前にご相談した上で代車をお出ししておりますが、当社では代車も高年式のメルセデス・ベンツを使用しています。MBJのご協力もあって、 現在は20台の代車を用意しています。代車にお乗りいただくときにも、別のメルセデス・ベンツの良さを味わう機会にしていただきたいですし、お客様にも気 持ちよくお乗りいただきたいという思いがあります。

車検ライン

また、キャリアカーは4台ありますが、1台はメルセデス・ベンツのキャリアカーというのが当店の特色です。修理車の回送のほか、新車の納車の際にもこの キャリアカーでお届けすることがありますが、メルセデス・ベンツのキャリアカーは大変珍しいですし、プレミアム感も感じていただけるということで、お客様 にも好評です。

メルセデス・ベンツのキャリアカー

また、ボディメンテナンスに関しては、徒歩で3分のところに自社板金工場を有しています。10年以上のキャリアを持つ板金スタッフ4名が、専任で高品質な 作業を行います。メルセデス・ベンツ特有の板金作業もやはりありますので、事故でボディ修理が必要になると、日頃は当店のお客様でない方からも指名で入庫 いただくことがあるほど、評判をいただいております。
ボディメンテナンスについては、自社工場という強みを生かし、ボディコーティングやアクセサリーの装着などもここで行っています。

‐万全の体制ですね。しかし整備の費用や内容を心配されるお客様もいらっしゃるのでは?

新車の場合は3年間の「メルセデス・ケア」 が自動付帯されます。購入後3年間は車検整備を除く点検整備やオイル交換などが無償で受けられますので、そこで大きな安心を感じていただいております。3 年間の整備費用が含まれていると考えれば、車両価格もリーズナブルだとおっしゃっていただけるお客様もいらっしゃいます。
また、3年経過後もメルセデス・ケアと同様のサービス(※1)を1~2年間延長できる「My Mercedesサポート」も始まり、より充実したサービスになりました。

(※1) メルセデス・ケアとは一部内容が異なります。

こうしたサービスをお使いでなくとも、安心してお車を預けていただくために、入庫時に事前説明をきちんと行って、不安を払拭していただけるよう努力しています。
お車でご来店いただいたお客様には、入庫診断専用のリフトを使って下回りをお見せしたり、メルセデス・ベンツ専用スキャンツール(スターダイアグノーシス)でお車を診断して、必要な整備項目や整備費用のご相談を行い、ご納得いただいてから作業にかかります。
これには3名のサービスアドバイザーが対応いたします。

入庫診断用リフト

このスキャンツールですが、これは70年代からのメルセデス・ベンツの診断に対応しています。現在は電子部品も多く、目視だけでは分からない不具合もあり ますので、スキャンツールでの診断はとても重要です。一般の整備工場の方からも、故障箇所の特定ができずに当社に持ち込まれるケースもありますよ。

スキャンツール 「スターダイアグノーシス」

また、メルセデス・ベンツは長く乗られるお客様が多いので、どの時代のベンツでも整備できるように、電子化以前の文献(整備マニュアル等)も完備しています。

‐なるほど。突然の故障など予期せぬトラブルへの対応はいかがですか?

万一そのような事態になっても、お客様に迷惑がかからぬよう、サービス部門はもとより、営業スタッフも連携して対処しています。トラブルの場合は、営業もサービスも関係ありません。常に迅速に動くことが第一ですね。
メルセデス・ケア対象車の方であれば、「24時間ツーリングサポート」もありますし、それ以外でも、先程お話したキャリアカーで駆けつけるなどして対応します。

部品の手配についても、当社在庫のほか、MBJのすばやい部品供給体制があるので、お待たせする時間を最小限にすることができます。当社の場合、豊橋の MBJパーツセンターの近隣にあるということもあり、18:00までの発注であれば翌日納品の体制を取っていただいておりますので、素早く作業に入れま す。
いずれにしても、重要なのは「お客様にとって最速の対応」を取ることです。

トラブルの予防という意味では、当社では半年に一度格安のオイル交換やアクセサリーのセール販売などのキャンペーンを行うのですが、その際、お越しいただいたお客様に無料でお車の「10ポイントチェック」を実施しています。

様々なサービス関連イベント等のDM

このときに、スターダイアグノーシスを使った車両診断の実演もお見せするのですが、お客様も気付かれなかった故障が見つかることもあります。こうした場合 には、メカニックがお車のドクターという立場で直接お客様に説明させていただきますが、メカニックの説明には非常に説得力があるようで、「じゃあ今後預け にくるよ」と整備入庫や、時には新車代替に結びつくこともあります。

ハンドオーバースペース。ツール診断の実演に使うことも。

‐新車代替に結びつくとはすばらしいですね!

はい。メカニックの知識はやはりお客様に信頼されるようです。営業スタッフも、時にはメカニックにお客様対応への応援を頼むことがあります。逆に、営業ス タッフは、平常時にも既納先に顔を出させていただいて、整備入庫のご案内をしてサービスの仕事を受けてきてくれたりもします。こうしたお互いのサポートの おかげで、社内の結束力が強まり一体感が生まれました。

‐最後に、貴社のこだわりを教えていただけますか?

おかげさまで2008年には、全国22拠点、静岡県内では唯一の「AMG パフォーマンスセンター」を開設することができました。隣接のサーティファイドカー・センターでも、AMGを含む多数のメルセデス・ベンツ認定中古車を取 り扱っておりますが、新車も、中古車も、整備も、AクラスからAMGまで均質なサービスを提供させていただけるお店であるということが一番の強みだと考え ております。

初めにも申しましたが、当社は「お客様ありき」が基本です。「お客様を相手にビジネスをさせていただくのだから、お客様のご要望に応えなくてどうする!」 という姿勢で、お客様に満足していただいて、ロイヤルカスタマーになっていただくことが理想です。そのためにも、スタッフの教育にも力を入れております が、社員のやる気や向上心を引き出して、お客様のニーズにいつでもお応えできるお店を目指しています。

今回お話を伺った取締役部長の大隅さん

‐本日はどうもありがとうございました

○メルセデス・ベンツ浜松和田(浜松ヤナセ株式会社)についてはこちらから。
http://www.h-yanase.co.jp/

○メルセデス・ベンツ、AMGについてはこちらから。
メルセデス・ベンツ オフィシャルサイト
http://www.mercedes-benz.co.jp/index.html

メルセデス・ベンツ浜松和田 フォトギャラリー

本記事の取材は、2009年2月に行いました。