JAIA 日本自動車輸入組合
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輸入車のアフターサービス特集(11)BMW Tokyo天王洲サービス・センター

2010年4月13日


~最新設備を備えた地上7階建てのサービスセンター~

日本自動車輸入組合(JAIA)は、輸入車ディーラーのサービスに対する取組みを特集で紹介しています。
各ディーラーのサービス部門が、お客様に安心して輸入車にお乗りいただくために、どのようなことにこだわっているのか、感じ取っていただければ幸いです。

連載第11回目は、BMWのサービス工場である東京都港区のBMW Tokyo天王洲サービス・センターをご紹介します。

BMW Tokyo天王洲サービス・センターは、天王洲アイルから京浜運河を挟んだ対岸の品川埠頭に位置し、公共交通機関の場合は、東京モノレールの「天王洲アイル」が最寄り駅となり、駅から品川埠頭橋を渡って一つ目の信号を左折し、一つ目の信号の左側になります。

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天王洲サービス・センターは、倉庫を改装した7階建ての施設で、1階が受付(サービス・レセプション)とラウンジスペース、2階が事務所とITルーム、3階が整備フロアとボディクリーニング、4階がパーツ庫、5階が車検のラインがある整備フロア、6階が整備フロア、7階で鈑金塗装フロアとなっており、日常点検から鈑金塗装まで対応しています。
総床面積は6,700平方米で、BMWの工場では国内最大級とのことです。

天王洲サービス・センターには、お客様が作業をお待ちになる間、おくつろぎいただきながら過ごす場所(ラウンジスペース)があり、最新のアクセサリーを手にとって確認することもできます。

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お車を入庫されたお客様は、まず、実車受付スペース(サービス・レセプションベイ)へ案内されます。

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この実車受付スペースで、お客様が普段ご覧になれないような車両の下部などを、ご確認いただくことができます。
お客様は、ここで最適なメンテナンスプランとおおよその整備費用を確認します。
お客様との話し合いで決まった作業内容は、メカニックに申し送りされ、お客様のお車がエレベーターで上階の作業スペースへ運ばれます。

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車検整備

天王洲サービス・センターは、関東運輸局の指定整備工場です。運輸支局にある検査ラインと同等の設備(完成検査場)を有し、指定整備工場としての基準を満たしています。
これにより、自社で車検整備と完成検査を行うことが可能で、お客様の車両を運輸支局に持ち込む必要がありません。

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環境への配慮

7階で行う鈑金塗装の作業の際は、環境に配慮したBMW純正水性塗料を使用しています。
塗料の調色配合はメーカーのデータに基づき行われ、正確な色が再現されます。

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整備の際に発生する廃油や廃冷却水(クーラント)、廃ブレーキオイルなどの廃棄物は、各フロアから圧搾ポンプにて集中一元管理されます。

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最新の設備

サービス業務を行う際に必要となる全てのデータ・最新情報をスタッフ全員が共有し、より高度な診断作業を行うため、天王洲サービス・センターは、BMW グループにおける最新のIT 設備システムが導入されています。

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整備に必要なBMW専用のスペシャルツールも完備しています。

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オイル交換も最新のシステムを使います。
充填量を入力すれば、ノズルから必要な量のオイルが給油できる仕組みです。

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BMW Tokyoの方にお話を伺いました

BMW Tokyo天王洲サービス・センターでは、ビー・エム・ダブリュー東京株式会社のアフターセールス部ゼネラル・マネージャーの橋本 明典さん、アフターセールス部アフターセールスプランニング担当マネージャーの佐藤 茂さん、天王洲サービスセンターワークショップ・スーパーバイザーBMWマイスターの小久保 肇さんにお話を伺いました。

-倉庫のような建物ですが、もともとはどのような施設だったのでしょうか?

ここはもともと、英ローバーのサービス工場(ローバー・サービス・センター)だったところです。もっと古くまで遡れば、倉庫として使われていた建物ですので、1フロアあたりの天井がとても高いのが特徴です。

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当社の工場になってからしばらくは、ローバー時代の設備を使用していました。しかしながら、ローバー時代に小さいミニから大きなランドローバーを扱っていたこともあって、1ベイあたりの作業スペースがBMWとは合わず、また、当時はエレベーターが1基しかなかったこともあって、使い勝手が100%とは言えない状況でした。
そのため、BMWの最新のサービス工場の基準で1年間の月日を掛けてここを改装し、2007年の夏からお客様にお越しいただけるお店として稼動を始めました。

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自動車のサービス工場は通常、夏は暑くて冬は寒く、メカニックはこれらを我慢しなければなりませんが、当店は完全空調です。ヨーロッパは、メカニックの環境にかなり気を使いますし、また、ドイツ本国のBMWの基準では、完全空調が必須とのことでしたので、メカニックにとっても快適な環境の中、充実した整備を行うことができると自負しています。

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-BMWのサービス工場として、国内最大級と伺いました。

今は、作業スペースが25ベイあります。
当店のスタッフ数は、マネージャーが1名、サービスアドバイザーが7名、スーパーバイザーが3名、車検ラインの検査員が2名、メカニックが19名、洗車スタッフが3名、パーツが4名、ボディリペアが7名、事務スタッフが3名の50名体制です。

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当サービス・センターは、鈑金作業も行います。
鈑金作業の中で研磨を行う場合は、環境に配慮し、粉がまわりに飛ばさない集塵機のついたツールを使っています。

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当店は水性塗料を100%使用しています。
塗料のにおいもしませんし、お客様がご覧になれば、こんなに綺麗な設備なのかと驚かれることでしょう。

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なお、鈑金作業を行うフロアは7階になり、エレベーターを利用して運びますので、フレーム修正が必要なような重整備車両は、当社の金沢工場(神奈川県横浜市)で作業を行います。

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-完全予約制のメリットは何でしょうか?

当サービス・センターは、完全予約制とさせていただいております。
当店に直接ご入庫いただきましたお客様のお車は、サービス・レセプションベイでリフトアップし、お客様にお車の状態をご確認いただきながら、整備のお見積もりを作成するようにしているためです。

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直接来店されるお客様の件数は、年4,000件(月平均370件)です。
港南地区にお住まいのお客様のご入庫が多いように感じます。
また、天王洲には認定中古車の拠点もあり、そちらで認定中古車をお買い上げいただいたお客様は、当サービス・センターでメンテナンスするようにしています。

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なお、当店の入庫は、お客様の直接入庫に加えて、当社の他のサービス工場からの入庫も多くあります。各工場は点検と軽整備、当サービス・センターは車検という形ですみ分けしており、車検などで品川サービス工場、高輪サービス工場、勝どきサービス工場に入庫・受付されたBMWが積載車で運ばれてきます。

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当サービス・センターの最寄りのインターは、首都高速湾岸線の大井南ICか、1号羽田線の芝浦ICとなります。
お客様のお車をお預かりするときは、お客様のご要望に応じて、当社の7シリーズの送迎車で、品川駅や天王洲駅などにお送りしています。

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-大所帯とのことですが、メカニックの教育プログラムはどのようにされているのでしょうか?

メカニックのトレーニングは、BMWアカデミーというBMWのプログラムで行います。
プログラムには、アプレンティス、メカニック、BMWメカニック、BMWテクニシャン、BMWマイスターと5段階あります。それぞれ、さまざまなコースの研修を受けた上で試験を受けるわけですが、上級の資格となると、努力はもちろんのこと、本人の資質やセンスも問われます。

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最近の車は、機械というよりは、電子という要素も大きいので、昔の自動車メカニックとは、問われる要素は異なってきていると思います。

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-今や故障診断にはテスターが欠かせないですね。

今は、故障診断は専用のテスターで行います。車とテスターを接続すると、その情報は瞬時にドイツ本国に照会されます。

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街の整備工場から依頼があれば、その整備工場で受けた車の故障診断を行うこともできますが、今の故障診断は、この部品を装着してから、次の故障診断をしてくださいという段階的な案内がされていきますので、残念ながら、ここが悪そうだという診断結果はでないのが現状です。

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-古いBMWにお乗りの方へのサービスはいかがでしょうか?

当社ですと、高輪サービス工場がバルコム(※1)時代からの工場だったこともあって、古いBMWの入庫や、古くからBMWを懇意にしていただいているお客様のご入庫があります、
高輪サービス工場は、マルニ(※2)の聖地といわれるゆえんです。
ただ、その当時のことを知っているメカニックも、高齢化しているのが事実です。

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※1 バルコム:
1981年半ばまでのBMW車のインポーターで、正式社名はバルコムトレーディングカンパニー・インコーポレイテッド。
同年のビー・エム・ダブリュー株式会社(BMW Japan)設立に伴い、BMW車の輸入業務はBMW Japanに移管され、現在に至る。
※2 マルニ:
BMW社が1967年に発表した小型の2ドアセダンの日本での通称名。
日本では、最も生産台数が多かった2002が有名であるが、当初は1.6リッターエンジンを搭載した1602からスタートした。このように、最初の2桁はエンジン排気量を、最後の2桁である02は2ドアを表していた。
02シリーズは欧州のツーリングカーレースにおいて、アルファロメオやポルシェと互角の戦いを繰り広げ、当時のBMWの小型車の地位を現在に続くものへと築き上げる立役者となった。
02シリーズに採用されたフロントがマクファーソン・スラット+コイル、リアがセミ・トレーリングアーム+コイルによる4輪独立懸架式は、その後長くBMW車を代表するサスペンション・レイアウトとなり、多くの日本車もこれに追随した。
ボディバリエーションも多く、セダンの他にカブリオレやファストバックも販売された。また、ツインキャブレター装着の高性能版にはTi(touring international)の名称を使用し、これはのちにKuegelfischer(クーゲルフィッシャー)の機械式インジェクションを採用したTiiにつながる。なお、Tiの登場と同時に採用された5速ミッションは、5速のギア比が1.0のいわゆる直結ミッションであり、従来の4速ミッションに対してクロスレシオ効果を目的としたものであった。
このほか、当時としては先進技術であるKKK(Kuehnle Kopp und Kausch)社製ターボチャージャーを搭載したモデルを一時ラインナップに加えていた。
1973年のマイナーチェンジで、ファストバックモデルを除いてテールランプが大型化され、1975年E-21型(初代3シリーズ)の登場とともにその役目を終えたが、1.5リッターエンジンを搭載した1502は、1977年まで継続生産された。

-パーツの供給状況はいかがでしょうか?

BMW Japanは、千葉県の松尾町にパーツセンターがあり、97%の部品が即納可能です。
国産車では考えられないような古い年式のパーツもすぐに出てきますよ。

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当サービス・センターは、直接ご入庫いただくお客様もいらっしゃいますので、アイテム数としては4000程度の部品を常時在庫しています。以前と比較して、部品の共通化が進んでいますので、部品の在庫管理という点では助かっています。

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―オープンから2年半経って手ごたえはいかがですか?

高輪サービス工場から距離的にはさほど離れていないのに、お客様の感覚としては、まだ距離感があるようです。
2年半たちましたが、お客様への告知という点ではまだまだこれからです。
以前、当サービス・センターに最新の試乗車を用意して、ご来店いただいたことがありました。その際、サービス・センターの中もご覧いただいたのですが、ご覧いただいたお客様は皆、口をそろえて「次からは直接持ち込むよ」とおっしゃっていただきました。
これからも地道に告知を続けていきたいと思います。

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-エクスプラスサービス(BMW Ex+Plus Service)とは、どのようなサービスでしょうか?

30分程度で作業が完了する点検サービスのことです。
お客様におくつろぎいただいている間に作業が完了します。
お客様の中には、お車の作業風景を直接ご覧になりたいという方もいらっしゃいます。
ご自身の目でご覧いただくことにより、安心していただけるようです。

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アクセサリー類も一番新しいものをご用意しています。これらを実際に手にとってご覧いただきます、
整備という点では、他のサービス工場と同じですが、待ち時間を有効活用していただくというところが当店の自慢です。

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-BMWで一番お好きなモデルは?

橋本明典さん

3シリーズです!
これ以上うまくパッケージングされたクルマは他には無いと言えるでしょう。
BMWには1、3、5、7などとそれぞれ特徴のある車種をラインナップしていますが、私自身の生活と掛け合わせて考えると、一番あっているのが3シリーズです。

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取り回しはしやすいですし、家族も乗り降りしやすいドアがあります。
3シリーズも以前と比較するとボディサイズが大きくなっていますが、それでも今でもアベレージサイズに収まっていると思います。
何より素晴らしいのは、視界の良さです。見えないところはないのではないかと思うくらいの良さですよ。

BMWのキーワードとして、「駆けぬける歓び」という言葉がありますが、BMWを短くわかりやすく的確にあらわしている言葉だと思います。実際に運転すると、この言葉どおり、他では味わえないワクワク感を得ることができます。

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BMWの良さを知るには、多くの説明を受けるよりも、一度、BMWのシートにお座りいただき、運転していただくのが一番です。
運転して、ハンドルを切ったときの感覚、ブレーキを踏み込んだときの感覚を体験してください。
必ず「違うな」ということを感じていただけると確信していますし、BMWで週末にドライブに行ったら楽しいということを想像していただけると思います。
これがはじめの一歩です。
ぜひ、BMWをディーラーでご試乗してみてください。

佐藤茂さん

私も3シリーズが一番乗りやすいという感覚があります。
FRであるBMWのドライブフィールやステアリングフィールを一度味わってしまうと、とりこになってしまうはずです。

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私は以前、国産車のディーラーに勤務していました。
BMWは国産車と比較して車両価格が高いのは疑いの無い事実です。
その価格差はどこにあるのだろうと考えると、安全性や安定感という答えが出てきます。
同じ2,000ccの乗用車でも、高速道路の安定感がまったく違います。コストを掛けて設計され、組み立てられていることを感じていただけます。

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また、万が一の事故の際、車がどのような状態になってもドアが開くという設計思想は、お客様の安心感につながるはずです。

-本日はお忙しいところありがとうございました。

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BMWマイスターの小久保さんとアフターセールス部の佐藤さん

○BMW Tokyo天王洲サービス・センターについてはこちらから。
http://www.bmw-tokyo.co.jp/jp/tokyo/ja/dealer/find_us/department_12.html

○BMW Tokyoについてはこちらから。
BMW Tokyo Website
http://www.bmw-tokyo.co.jp

○BMWについてはこちらから。
BMW Japan公式サイト
http://www.bmw.co.jp

BMW Tokyo天王洲サービス・センター フォトギャラリー

本記事の取材は、2010年2月に行いました。