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2009年のお知らせ

理事長会見(2009年1月)

JAIAは1月22日(木)、理事長会見を開催いたしました。
会見主旨は、以下の通りです。

会見主旨

ハンス・テンペル
理事長

 

【景気動向】

世界経済は、昨年のアメリカのサブプライムローン問題に端を発した金融危機を契機に、百年に一度と云われる経済恐慌にみまわれ、実体経済は一段と悪化の途をたどり、失業者の増加、消費の縮小傾向が続いており、自動車産業もかつてない大きな打撃を受けている。

 

日本経済も、政府や日銀の経済指標で示されている通り、世界的な景気後退から、外国為替市場では急速な円高が進み、これらが自動車や電機など外需依存の日本の輸出産業を直撃し、減産や雇用削減が拡大する状況となっており、裾野の広い自動車産業においては、その影響は想像以上に大きいものと認識している。
 

【国内市場】

国内の自動車市場は、昨年前半から景気減速の影響がじわじわと効いてきたところに、4月の暫定税率の混乱による一時的な減税が、消費者に自動車に係る税負担の重さを改めて実感させた。
 
5月以降は、急激な燃料高騰、前述の世界的な経済危機と相まって、昨年の登録車販売台数は、約321万台と5年連続で減少し、1974年以来、34年振りの低水準にまで落ち込んだ。これは、第一次オイルショック直後のレベルであり、大変深刻な結果だ。販売がピークであった1990年(約598万台)と比較すると、約280万台近く減少した。
 

【輸入車市場 2008年の動向】

この10年間26~27万台市場を維持してきた輸入車業界にとっても、昨年はたいへん厳しいビジネス環境となった。
 
一時的なガソリン高などによる販売低迷に、秋以降の世界同時不況による消費者心理の冷え込みが追い打ちをかけ、販売減少に歯止めがかからない「極めて深刻な状況」であった。
 
外国メーカー車は、前年比約16%減の19万3千台、これに日本メーカー車を加えた輸入車合計は、約17%減の21万9千台となり、1993年以来(201,481台)、15年ぶりの低水準となった。
 

【輸入車市場 2009年の見通し】

日本経済は、当面この厳しい環境が続き、雇用不安や所得環境の悪化による個人消費伸び悩み等のマイナス要因により、需要が冷え込むとともに、自動車販売においては、少子高齢化、若年層のクルマ離れの影響も大きく、今後も厳しい状況が続くものと思われる。
 
日本を含めた世界の主要国政府は、大規模な緊急経済対策を打ち出しており、それらの効果が必ず表れてくるものと期待する。寒い冬があればこそ、春がより暖かく感じられるものだと考える。このような危機をむしろ変革のチャンスと捉え、革新的な新しい技術を積極的に開発、導入することにより、市場回復に取組んで行く。
 
今回、ITSを活用した安全運転支援システム(DSSS)や、先進安全自動車(ASV)の導入に向けた大規模実証実験(ITS-Safety2010)に、一部の外国メーカーが参画する。このような安全プロジェクトへの外国メーカーの参加は初めてであり、国内メーカーと共に実用化に向けた活動を推進する。
 
JAIAは毎年、ジャーナリストの皆様に対して、会員インポーターの新型車を同時にご紹介する機会として合同の試乗会を行っており、今年も2月3日より3日間、大磯プリンスホテルにおいて開催する。ジャーナリストの方々のプロフェッショナルな目を通じて、輸入車の魅力がお客様に伝われば良いと考える。
 

【JAIAの活動】

(1)税制関連
自動車販売が低迷するなか、JAIAはその打開策のひとつとして、自動車税制の抜本的改正を他の自動車関連団体と協調して訴えてきた。前回、昨年夏の会見でも指摘したが、自動車にかかる税負担は、複雑で過重であり、また欧米諸国と比較しても相対的に高く、このような税負担を自動車ユーザーに強いているのは日本のみである。
 
昨年末に発表された自民党の「税制改正要綱」において、低炭素化、環境保護に向けた自動車税制の方向性が示されて、一定の進捗がみられ、これは大いに歓迎すべきである。しかし、残念ながらまだまだ私どもの考える本来の目標とは大きな隔たりがある。
 
低炭素化に向けた税制の考え方は、欧米でも既に実施に向けて動き出している国もあり、世界的な流れであると考える。この点においてJAIAは、技術や燃料の種類を問わず、地球温暖化防止に役立つ技術を平等に市場に導入すべきであると、従来から提言してきたが、今後も「フューエル・ニュートラル」、「テクノロジー・ニュートラル」の実現を政府に働きかけて行く。
 
本来の目標である抜本的な税制改正に向けて、「軽減および簡素化」の実現を目指して活動を行う。
 
 
(2)用途地域規制
ディーラーのサービス工場設置、移転の大きな障害となっている「用途地域規制の見直し」についてもロビー活動を行う。
 
輸入車業界には、ディーラーを含めると25,000人以上が従事し、ディーラーがビジネスを展開し易い環境を作ることが、地域の活性化につながり、また雇用を守ることにもなり、お客様へのサービス向上のために大切なことだと考える。
 
 
(3)関連団体との連携
昨年5月に理事長に就任して以来、日本自動車工業会(JAMA)、日本自動車販売協会連合会(JADA)幹部の方々、また経済産業省(METI)、国土交通省(MLIT)の担当部署の責任者の方々と定期的に意見交換を行っている。
 
今後も、関連団体と協調し、また、マスコミの皆様や関係各省庁のご支援を仰ぎ、自動車販売に活気を取り戻すために活動する。
 
 
(4)輸入車の発展を通じて日本経済に貢献
輸入車の一層の普及と発展、なにより日本のお客様に高い安全性と革新的な環境性能、また歴史あるブランドが産み出す優れた製品を紹介し、輸入車の魅力に触れて喜んでいただけるよう努力する。このような活動を通じ、自動車市場の活性化、さらには日本経済の回復に寄与したいと考える。